教職大学院について、「カリキュラム」や「実習と研究テーマ」等、よくあるご質問とそれに対する回答をまとめました。
1. 大学院の概要・カリキュラムについて
Q: 琉球大学教職大学院はどのような場所ですか?
A: アカデミックな学術研究を行う場ではなく、高度な専門性と実践的指導力を備えた教員を養成する「専門職大学院」です。最大の特徴は「理論と実践の往還」を重視している点で、大学で学んだ理論を学校現場の実践に活かし、また実践から得られた知見を理論へと昇華させるプロセスを2年間で繰り返します。
Q: 修了に必要な単位数や学習のハードさはどの程度ですか?
A: 修了には48単位以上の取得が必要です。これは一般的な修士課程(約30単位)の1.5倍に相当し、非常にハードなスケジュールとなります。特に1年次前期は時間割が詰まっており、学部時代の最も忙しかった時期に近い忙しさです。
Q: どのような科目を学ぶのですか?
A: 大きく分けて「共通科目」「選択科目」「実習科目」「課題研究」の4種類があります。共通科目は文部科学省の規定に基づき、教育課程の編成や生徒指導、学校経営など、教育について幅広く根底から考える内容となっています。
2. 実習と研究テーマについて
Q: 実習はどのような内容ですか?
A: 2年間で計10単位、400時間以上の実習が行われます。
• 1年次: 付属学校等での観察実習や、連携協力校での2週間の教壇実習(9月・1月)があります。
• 2年次: 現職教員は勤務校に戻り、通常勤務をしながら20日間の「課題解決実習」を行います。
Q: 修士論文は書きますか?
A: いわゆる学術的な修士論文ではなく、理論と実践の成果をまとめた「報告書」を作成します。1年次に4ページ、2年次に8ページ程度の分量で、実践の成果や課題をまとめる形式です。
Q: 入学前に決めた研究テーマは変更できますか?
A: 可能です。 実際、現在の院生も入学後に教授のアドバイスや実習での経験を経てテーマを変更しています。1年次を通じて「課題を発見する」期間として捉えることもできます。
3. 現職教員の受講と勤務の調整について
Q: 仕事をしながら通うことはできますか?
A: 1年次は講義が多いため、多くの現職教員は「職専免(職務専念義務免除)」や「自己啓発等休業」などの制度を利用して大学に通っています。2年次は基本的に勤務校に戻りますが、火曜日の午後(4限)は「課題研究」のため大学に来る必要があります。
Q: 養護教諭や幼稚園教諭でも進学できますか?
A: 可能です。 過去には養護教諭や栄養教諭の修了生もおり、幼稚園教諭の受け入れ実績もあります。それぞれの職種の専門性に合わせた実習(保健室での活動や園内研修など)や研究テーマ(教職員のメンタルヘルスなど)にも対応しています。
4. 院生の特例と学費について
Q: 教員採用試験に合格した状態で入学できますか?
A: 可能です。沖縄県の場合、4年次で合格した後に大学院へ進学すれば、採用を2年間猶予(待ってもらう)してもらうことができます。
Q: 費用面での支援制度はありますか?
A: 以下のような優遇措置があります。
• 採用試験合格者: 学部から直接進学し、採用候補者となっている場合、2年次の授業料が全額免除になる場合があります。
• 奨学金: 日本学生支援機構の奨学金について、教職大学院での2年間の借り入れ分が返済免除になる制度があります(条件あり)。
• 沖縄県派遣教員: 沖縄県から派遣(職専免)される場合、1年目は授業料が半額、2年目は全額免除となります(入学金は必要です)。
5. その他
Q: 在学中に他校種の免許(中学校免許保持者が小学校免許など)を取得できますか?
A: カリキュラムが非常に過密であるため、現実的にはかなり厳しいです。これまでに在学中に小学校免許を取得した例はありません。
